2011年11月16日水曜日

僕と祈り祈られの日々

トチ狂って会社を辞めて留学してしまったので、


卒業後の就職先を探さねばなりません。


いまは来年夏のインターンシップを巡って


猛烈な椅子取りゲームが展開しています。


どこからオファーが出たの、


あの会社が募集を始めたの、といった話題が喧しい。


僕は、といえばいくつかの会社に履歴書を送って


面接をしてお祈りメールを受け取って。


お祈りメールとは、


「貴殿の今後の学業、就職活動の成功を”お祈り”しています云々」といった、


祈るくらいならオファーくれ!


と、就活生を家なき子状態に追い込む非情な代物。


祈りを集めてへっぽこ学生頑張ります。





祈り。


今年、不幸にして、世界で一番祈りを集めたのは日本だと思う。


そして一番祈りの力強さを知ったのも日本。


その祈りを少しでも返そう、と思って


トルコとタイに向けて少ないけど義援金を送りました。


義援金にどこまでの効果があるのかは僕にはわからないけど、


それでも何らかの形で祈りを世界に返す義務があると思うのです。

2011年11月2日水曜日

僕と虚心坦懐の日々

今週の金曜日にFinancial Accountingの試験があるので、


必死こいて勉強しています。


試験だけならそこまで負荷は無いのだけど、


同時並行でプロジェクトや予習復習、


就活をこなさないといけないので正直目が回る。


クラスメイトも初めての試験にソワソワしている。






南米から来ている同級生は、


「今日のマーケティングの授業を聞いてて、


自分の前職のことを思い出した。


正直つらいことが多かったんだよね。


今も忙しくてぼやきたくなるけど、


一日中勉強だけをできるってすごい幸せなことだよね。」


と言っていた。




僕は留学のために会社を辞めてしまい、


方々に頭を下げて資金を工面した。


いまでもあの札束の重みは手に残っている。




愚痴を言うのは簡単。


でもそうすると、目の前の幸せが見えなくなってしまう。




今、勉強できていること、苦労できていることに感謝。


そしてピュアで素敵な友人を持てたことにも感謝。




ふと、思い出したのだけど、


僕は結構「試験前」の雰囲気が結構好きだったりする。


中学や高校の頃、部活が休みになって、普段より人口密度の高い


放課後の教室の活気が好きだった。


みんなが共通の対象を見ている感じも心地良かった。


それを今感じれて結構嬉しかったりする。






さて、勉強しよう。


昼下がりの図書館より更新。

2011年10月30日日曜日

僕と翼と白髪の日々

なかなかblogが更新できません。


忙しいんだから仕方ないよ、


と自分で自分に言い訳していたら、


隣の日本人同級生は


頻繁に更新していることが判明したので、


不明を恥じて更新しようと思います。


と、言っても、


毎日毎日、家と教室と図書館の三点観測なので、


特段ブログに載せるようなトピックもなく。


と思っていたら、


先日ス―パーで卵を買ったところ、


卵から羽根が生えてました。




まさかの有精卵!


ピンキーのハート形が出たような嬉しさで、


割ってみるとただの無精卵。


がっかり、


は、せず、


むしろ、


完全ノールックパッキングのクオリティに悶絶。


さすがイギリス。


メキシコ人にさえ(失礼)、


呆れられるサービスクオリティの国、イギリス。


日中、家にいないので、


宅急便の再配達先を学校に指定すると、


問答無用で自宅玄関前に放置する国、イギリス。


車両整備で出発時間を遅らせておいて、


途中で「やっぱり直ってなかったから後続列車に乗り換えてね」


と、のたまう国、イギリス。




そんなこんなで、今日も一日が終わります。


先日、人生で初めて白髪を自分で見つけました。


負けないように枯れないように。


カッコ悪い道と夢を選んで僕は歩く。





2011年10月10日月曜日

僕とStay hungryの日々

僕が留学を思い立った理由はたくさんある。


日本の夏が暑過ぎてスーツ着るのが嫌になったとか、


金髪のちゃんねーと仲良くなりたいとか。


でも、一番大きなきっかけはSteve Jobsのスピーチを聞いてしまったこと。





この中の、


「君たちの人生は有限だ。他人の人生を生きて貴重な時間を無駄にしちゃダメだよ。


"Your time is limited, so don't waste it living someone else's life."」


という言葉にバキューンとやられてしまったのだ。


「俺、自分の人生を生きなきゃ!」


と、スットコドッコイなことを思ってしまったのだ。


彼さえいなけりゃ、こんなアウトローな人生を送っていなかっただろうに。





そんなSteve Jobsがお隠れになられた。







以前から体調不良はささやかれていたし、


ガリガリに痩せた体からその病状がうかがわれていたけど、


それは突然だった。




人は誰しも終わりがくるわけで、


それは他ならぬJobs自身がスピーチのなかで言及していること。


「今日を人生最後の日と思って生きる」





安らかに。


たくさんのInnovationと勇気をありがとう。

2011年9月17日土曜日

僕と楽観と胃袋の日々

気付けばMBAのコースが始まって3週間が経ってしまった。


うーん、予想以上に負荷が大きい。


予習に大量のreadingをしなければいけないし(↓40cmくらいある)、





NPOのコンサルプロジェクトも始まったし、


その合間を縫って、郵便が届かないと銀行にクレームを言いに行ったり、


学校から支給された(ていうか授業料に含まれているので、自分で買ったのと同じ)


iPad2をいじり倒したり、







些細なことに落ち込んで、浮かれて。


特にコンサルプロジェクトは、


インド、ベネズエラ、バングラデシュ、台湾、日本、


の多国籍軍なので、議論もなかなかスムーズに進まない。


というより、まず時間に皆が揃わない。


来たと思ったら、「お腹すいたから」


といってピザを買いにいってしまう。


食ってから来い!!


しかも、グループの中で僕の英語力は圧倒的に劣るので、


気の利いた発言も出来なければ、議事録もろくにとれない。


ミーティングの度に、無力感が募る。


このまま、何も出来ずに18ヶ月終えるのか? 





なんて、見事にrock bottomだった時に、


同級生にちょっと愚痴をこぼした。


彼女は、


「私も正直苦労している。


恐らく今回のグループで一番貢献することは出来ないと思う。


けど、一番成長しようと思う。


ハッとした。


それと同時に思い出した。


困難に直面した時、


「あのブドウはすっぱいから」


と言って、ハナから手を伸ばそうとしない人が少なくない世の中で、


僕はカッコ悪くても手を伸ばし続けたい、と思い続けていたことを。


簡単なことだね。


今、出来ないことは


次に出来るように努力しよう。





昨日、学校のGuesst Speaker Sessionで、


Luke Johnsonというイギリス人起業家が講演をしてくれた。


http://www.lukejohnson.org/


お題は「Optimism」。


自身の経験を踏まえた激励の言葉の数々に胸が熱くなった。


未来は楽観の下にある。




講演の後はアジア人仲間(ロシア人含む)で中華ディナー。


北京ダックは自分史上最高にうまかった。




幸福は胃袋の中にある。

2011年9月5日月曜日

僕と暗中模索の日々

MBAのコースが始まりました。


我が、Manchester Business School Class of 2013は31の国・地域から115名が集結。


なんともバラエティに富んだ面々が揃っている。


刺激的な日々に胸を躍らせている、




と、言いたいのだけど、


現実はそう甘くもなく、


英語がわからず、相も変わらず悪戦苦闘の日々。


なんで高い金払って、こんな辛い思いをしてるんだろう?




何者かになりたくて来たイギリスで、


何者にもなれない現実に直面している。





そんな、rock bottomなある日、


同級生のポルトガル人と道を歩いていた。


彼はカールスバーグを片手にふと、


「日本ってすごい国だよな!」


と言い出した。


「地震のこと?」


って聞き返すと、


「それももちろんだけど、16世紀にポルトガルと貿易をして


独立を維持出来たのは日本だけなんだぜ!


それに、たった2丁のライフルを手にして、


数年後には何万丁も自分たちで作っちゃうんだから、マジですげーよ。」


「貿易じゃなくて侵略だろ?」


と揚げ足取ったら、


「俺が言いたいのはそういうことじゃなくて、


日本人はすげーってことなんだよ、とにかく!


それに今回の津波の後で、云々。。。」


とまくしたてられた。


落ち込んでいた僕は、まるで自分が褒められたように感じてしまい、


ちょっと涙ぐんでしまった。





でも、そのすごい日本人は400年前の人たちで、


今の僕が胸を張れることなのだろうか?


先達の利子でメシを食ってるだけだったりしないだろうか?


「すごいな!」


と言われて、確かに悪い気はしないのだけど、


「すごいだろ!」


と胸を張って応えられないと思ってしまう。




胸を張れる僕に、僕はこの18ヶ月で近づきたい、と思う。





2011年8月29日月曜日

僕と出会いに感謝の日々

東京に、ある一件のバーがある。


大都会の喧噪にあって、


そこだけ時が止まったかのような空間。


夫婦だけで30年以上切り盛りしてきたその店には、


夜な夜な多くの酔っぱらい大人が集い、


まるで井上ひさしの戯曲のような悲喜交々が織りなされる。



ある日、僕は大学の先輩に連れられてその店を訪れた。


10人座れば満席になってしまうような空間に、


たくさんの「大人」が肩を寄せ合ってお酒を飲んでいた。


皆さん、立派な社会的地位をお持ちの方々ばかりだった。


僕の知らない世界をたくさん知っている人たちとの会話に、


僕はすっかり夢中になっていた。


その席で、僕はあるデザイナーの方と知り合った。


聞くとロンドン在住とのこと。


「僕、夏からマンチェスターに行くんです!」


彼女は一言、「くれば」


といって住所を教えてくれた。


そして2ヶ月後、


僕は彼女のロンドンの自宅に1週間滞在していた。


マンチェスターで栄養失調に陥っていた僕に、


滋味深い手料理を振る舞ってくれた。


お礼にと、家の模様替えを手伝ったり、買い物に行ったりした。


折角ロンドンにいたのだけど、


観光はあまりせず、彼女とのお喋りを楽しんだ。


宇宙人と出会った話。


バブルの頃の羽振りの良い話。


アフリカ人アーティストの表現欲求の話。


怖いもの知らずと世間知らずの違いの話。


利殖の話。


鍋でご飯を炊く方法。


その全てが僕には新鮮で刺激的だった。




そして滞在中に僕は28歳になった。


中国で知り合った日本人の友人とその友人2名に誕生日を祝ってもらった。


デザイナーさんも上記の友人もその前に一度会ったことがあるだけ。


そんな人たちとロンドンで誕生日を迎えている自分がとても不思議だった。




思えば、26歳の誕生日をテキサスで迎え、


27歳の誕生日に会社を辞めることを決め、


28歳はロンドンで。


平坦ではないし、見通しもひどく悪く、不安は尽きないけど、


僕は結構面白い人生を送れている気がする。


それも全て周囲の多くの面白い人たちのお陰。




今日も多くの素晴らしい出会いの連鎖に感謝。


そして、そんな人生を楽しむ機会を与えてくれた両親に感謝。