MBSの同級生の国籍数だ。
この異なる文化背景を持つメンバーが織りなす留学生活は
多くの気づきがありとても刺激的だ。
一方でイギリス人は多数派ではないので、
イギリスの文化・慣習を学ぶ、という意味では少し物足りないかもしれない。
サシンは一学年の約98%がタイ人という極めて同質性の高いクラス構成。
四半期毎に10名程度の交換留学生がいるので、
わずかながら多様性がもたらされてけども。
この多様性と同質性、トレードオフの関係にあるので、
MBSで得ることが難しい「一つの国を深堀する」機会を与えてくれる。
タイの、特に富裕層の人たち(サシンはお金持ちの子弟が集まる社交場という印象)
の嗜好と思考を理解するうえで有益であったと思う。
親しくなった友人は、タイのテレビ局オーナー家族の出身で、
運転手つきのレクサスISで通学している。
彼が「レクサスGSの3500ccを買いたいんだけど、タイでは2500ccしか売ってないんだ。(数字は間違っているかもしれない)」
と言っていたことが記憶に残っている。
よく、日本の家電メーカーが韓国や台湾メーカーに押し負けている状況を指して、
「製品が市場ニーズに対してオーバースペックであった」
という指摘が巷間されているけど、
そうじゃなくて、実はマーケティングの失敗なのでは?とも思う。
ニーズのあるところに確実にリーチできなかったことが敗因では、と。
この、「オーバースペック議論」は敗者のプライドを満たせる便利な方便として
使われているだけのように思えてしまう。
昨今はこのオーバースペック批判への反省からか、
BOP(ベースオブピラミッド)を攻略しよう、
というような議論がされていて、それはそれで必要なことだろうけど、
ピラミッドの天辺に高利益な高級品をどうやって買わせるか、
という議論も併せて必要だと思う。